神戸大学

神戸大学手話サークル「ぺんぺん草」の設立者 上嶋太様から神戸大学基金にご寄附をいただきました

2012年02月15日

手話サークル「ぺんぺん草」を在学中に立ち上げられた御卒業生上嶋 (※旧姓:尾場) 太様より、『神戸大学基金』にご寄附をいただきました。(※以下旧姓略)

ご子息・上嶋太様・安藤学長補佐

上嶋様は、昭和60年4月に教育学部 (現発達科学部) に入学された当時、聴覚障害のため講義を聞き取ることができず大変苦労をされたそうです。そのような中、多くの友人の協力を得て、在学中に手話サークル「ぺんぺん草」を設立され、手話通訳やノートテイクにより講義内容を理解し勉学に励まれました。上嶋様は、在学中に大学に対し手話サークルの現状や必要性を訴えられ、その甲斐もあり「ぺんぺん草」の活動は周囲にも認知され、国立大学で初めて、卒業式に上嶋様と共に通訳者が壇上に立たれたそうです。

この度のご寄附を機に、20年ぶりに神戸大学を御家族と一緒に訪ねられた上嶋様は、現ぺんぺん草の部室にて、「ぺんぺん草」設立の経緯など思い出を現在の部員達に語られました。

上嶋様と御家族を囲んで
ボランティア支援室・藤室コーディネーター(前列右)

その後、神戸大学百年記念館において感謝状が贈呈され、ボランティア支援室・藤室コーディネーターのもと、「総合ボランティアセンター (ぺんぺん草等)」に所属する在学生から、現在取組んでいるボランティア活動の現状が報告されました。

この度のご寄附について上嶋様は、「ぺんぺん草のような活動を続けるには資金が乏しく苦労した経験から、同じような立場の人に、今回の寄附金を有効に活用していただければ」と語られました。   

また、「学生時代に支えてもらった人達への恩返しの意味も込めて」という、上嶋様の思いが溢れる今回のご寄附に対し、安藤学長補佐および藤室コーディネーターは心からの感謝の意と共に、「上嶋様の当時の活動は学生達に引き継がれており、大切な土壌をつくられた」と敬意を表しました。

(社会連携課)