神戸大学は、文部科学省が地域中核・特色ある研究大学に対し、強みや特色ある研究、社会実装の拠点等を核とした研究力の向上戦略の実行に必要となる施設整備を支援する「地域中核・特色ある研究大学の連携による産学官連携・共同研究の施設整備事業」(令和4年度第2次補正予算)に申請し、令和5年4月21日に採択されました。※1

本学の申請事業は、神戸医療産業都市においてバイオ生産工学等にデジタル技術を融合させたバイオものづくり領域のオープンイノベーションやインキュべーションを促進するための施設を整備するものであり、この施設の建設地として、新たにポートアイランド地区に用地を取得するための公募手続きを行い、令和5年10月10日付けで正式に神戸市と土地売買契約を締結するに至りました。※2 今後は施設整備に向けた工事を本格化して参ります。


「バイオものづくり共創拠点」完成予想図
デジタルバイオ・ライフサイエンスリサーチパーク構想

本施設の整備により、基礎研究からグローバル・スタートアップの創出・育成までをシームレスに行う体制が構築され、本学の研究戦略の基盤となるイノベーション・エコシステム形成が強力に推進されます。企業等に対しては、「バイオものづくり」関係の先端機器・設備などの研究環境、卓越したバイオ研究者の輩出、知財・スター トアップ創出の支援体制が提供されます。

整備後の具体的成果として①年1~2件の新規スタートアップの創出、②バイオものづくり関連企業の進出による共同・受託研究の増加(現状9億円→2032年に15億円)、さらに③スタートアップ創出による雇用増加(現状81人→2032年に400人)が期待されます。※3

さらに、周辺には神戸医療イノベーションセンター(KCMI)、クリエイティブラボ神戸(CLIK)が立地しており、本学が整備する施設との相乗効果により、バイオものづくり領域を始めとした様々な分野で更なるイノベーションが進むものと期待されます。

本学は今回の施設整備を通じ、「バイオものづくり」に関する研究成果を、国内外の社会課題解決やスタートアップを含めた新産業の創出などのイノベーションに結び付け、大学本体の機能強化も図って参ります。

(研究推進部連携推進課)